チューリップ

 昨日、4月15日はこひつじ園の入園式。15名の子供たちをまず迎えたのは教会の玄関にあるチューリップ。この季節の代表的な花だ。卒園していった子供たちのことを思うと、改めて入園してきたこどもたちを見て、この一年間の成長は大きいと思う。子供たちを迎えたチューリップも大きく育った。

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 さて、チューリップといえばオランダを思い起すが、原産地はトルコだそうだ。12世紀に十字軍がイタリアにもたらしたと言われている。記録上では、1554年、トルコ駐在オーストリア大使ブスベックという人がウィーンにもたらしたのが最も古い。その後、スイスの植物学者ゲスナーがフッガー家の要請で、1561年に球根をアウグスブルグに移植した。その後、オランダに伝えられ、変種作りが盛んになり、チューリップが流行した。特に1634年~1637年の熱狂ぶりは「チューリップ狂騒事件」と言われ、チューリップが投機の対象になりました。ちなみに日本には文久年間(1861年~1864年)に伝えられている。

 チューリップの歩みは戦争に巻き込まれけ、権力者に、そして金儲けに利用されました。しかし多くの人々に愛されて世界中に広がりました。オランダの球根生産品種登録リストには2,500種が載っており(1981年現在)、日本では300品種(1982年現在)が球根生産されているそうだ。ここまでチューリップは豊かな広がり、世界の花となってきた。チューリップの花壇をオートバイで走り回り、多くのチューリップを折ってしまった心無い者もいるが、チューリップは更に多くの人に愛されていくだろう。

 ダライ・ラマ14世が渡米の途中で日本に立ち寄って記者会見をした。中国は、ダライ・ラマを悪魔呼ばわりし、チベットの暴動は彼の煽動だと非難するが、ダライ・ラマは「悪魔かどうか皆さんが判断してください」と言い、角があるかどうかと、指で角のようにして、おどけて見せた。オリンピックの開催には賛成し、暴力を否定する。しかし意見を表現する自由は止められないとも述べている。中国よりもダライ・ラマの方がゆとりがあり、したたかであると思う。そこには歴史的に、抑圧されてきた人々が解放される歩みを人類がなしてきた、その良識への信頼か、彼の信仰から来る確信か。ともかくも大国に対して小さいが、大きく豊かに咲いている。

 子どもたちにどのような人生が持っているのか分からないが、チューリップのごとくに豊かにいんな色で、そしてしたたかに花を咲かせて欲しい。チューリップが多くの人に愛されてきましたが、彼らを愛してやまないイエス様を伝えていきましょう。

投稿者: 日時: 2008年04月16日(水) 09:20